電車通学、いつも空いている改札が何やら詰まっていた。様子を伺うと『邪魔だな!誰か駅員呼べよー!』盲目の女の子が懸命に謝っていた・・・俺『大丈夫ですか?』→これが彼女との出会いだった。

今から三年前 俺がまだ中3だった頃の話
この前盲目の子を見つけて思い出したから書いてみる
俺は私立の学校に行っていた
だから毎日当たり前のように電車通学
その日も電車に乗って学校に向かっていた
学校に行くまでに一回電車を乗りかえる所がある
改札からでて少し歩くと乗り換え先の改札
その日は遅刻ギリギリだったので俺は走っていた
だがいつも空いてる改札がつまっている
原因は盲目らしき子が改札の前(俺側から見れば改札でた所)に立っていて
それを人が避けるように通るのでつまっていたという事だった
盲目の子は人がぶつかる度に謝っていた
通ろうとする奴はわざとでかい声で「邪魔だなー」とか「誰か駅員呼べよー」とか言っていた
ちなみにその駅には改札が二つあり俺がいる方は小さい方なので駅員はいない
俺は可哀想だが遅刻はしたくないからな…と思っていた
だが俺の前の人が「邪魔なんだよ!」と言ってわざとぶつかった
そのぶつかった奴の体はかなりデカくて盲目の子は後ろに転んでしまった
さらに棒(盲目の人が持っている白と赤の棒)を離してしまい謝りながら探している
俺は体が動かずにその前で立ち止まった
盲目の子はすぐに棒を見つけたがそのまま立とうとしない
小さい声で「すみません…すみません…」と言いながら泣いていた
俺は遅刻なんてどうでもいいかと思い
盲目の子に近づいて「大丈夫ですか?」と言うが
盲目の子「すみません…すみません…」とずっと謝っていた
とりあえず盲目の子を立たせた
だが泣いているせいなのか足がガクガクしていて
すぐにでも倒れてしまいそうだった
俺は自分のカバンの取手を咥えて 盲目の子をおぶった
盲目の子「ひっ?!」と驚いた様だったが
落ち着いたようで「すみませんでした…」と言ってきた
俺「大丈夫ですよ 怪我とかしてませんか?」と言って駅を出る
真ん前に公園があったのでそこのベンチに向かう
盲目の子「大丈夫です… あの…どこに向かってるんですか…?」
俺「そこの公園です、とりあえずベンチにでも座ろうかと思いまして」
盲目の子「ありがとうございます…」
謝っていたばかりの彼女が初めてお礼を言った
彼女をベンチに座らせて俺は自販機に水を買いに行った
俺「お水飲みますか?」
彼女「ありがとうございます頂きます…」水を半分くらい飲んで
彼女「ありがとうございます…あの…いくらでしたか?」
そう言って首に下げているサイフのチャックを開けはじめる
俺「俺が勝手に買っただけなんでいいですよ(笑)」
 「それよりお名前なんていうんですか?」
盲目の子「れいな(仮名)です やっぱりお金返しますよ…」
俺「いいですって!れいはさんっていうんですね
  なんであんなところに立ってたんですか?」
れいな「あそこ改札だったんですね、人の声がするまでわからなくて…」
俺「まぁしょうがないですよ!今からどっか行くとこですか?」
れいな「家に帰るところでした」
俺「こっからまた電車乗って帰るんですか?」
れいな「はい…」
時計を見るとすでに遅刻、今から学校行くのもめんどくさかったし
俺「もしよかったら一緒に行きましょうか?」
れいな「いいですよ、迷惑かけると思いますし…」
俺「大丈夫ですよ暇なので」
れいな「でも…」
俺「いいですって!行きましょ?」
れいな「じゃあ…お願いします…」
れいなの最寄りの駅は今いる駅の隣の駅
だが学校の方向とは逆だったため切符を買った
れいな「本当にすみません…」
俺「謝らないでくださいよ」
れいな「じゃあせめて電車賃だけでも払いますから!」
俺「いいですって 」
れいな「ダメです!払わせて頂きます!」
俺「そんなに言うなら…なんかすみませんねf^_^;)」
れいな「いいんですよこれくらい!さっき助けていただきましたし」
俺「助けるってほどのことでもない気が…」
れいな「いいですって!ここは払いますから!」
俺「わかりました…」
公園で少し話していたおかげか、なんとなく彼女が打ち解けてきた気がしていた
はじめは敬語だった彼女もだんだんタメ口になってきたのが嬉しかった
電車の中では雑談していた
彼女は俺の事を会社員だと思っていたらしく中3と言ったらかなり驚いていた
逆に俺は高校生くらいと思っていたのに21歳という歳に驚いた
彼女は身長が低く155あるかないかくらいだったので
そこまで年上だと思ってなかった
電車に乗っている時間はあっという間だった、まぁ一駅だけだし当たり前か
電車から降りても俺は彼女の事を聞きまくっていた
今思えばこのときすでに俺は彼女の事を好きだったのかもしれない
俺が聞いた事は本当にくだらなくて
彼氏はいるか?とか家族と住んでるのか?とか
目の事は聞いちゃ悪いかなと思い 一切聞かなかった、というか聞けなかった
彼女は俺が聞いた事すべてを丁寧に答えてくれた
そんな事をやっているうちに彼女の家に着いた
彼女の家は漫画やアニメに出てきそうなくらいのボロアパート
部屋にあげてもらったが正直広いとは言えないくらい小さな部屋だった
彼女の部屋に物はほとんどなくてタンスとクーラー
あとゴミ箱くらいしかなかったと思う
部屋にあげてもらってからも話す事はくだらない事ばかり
話が途切れないように必タヒに話題を出していた
話が終わったら帰らなきゃいけないと思っていたから
30分くらいずっと話してたと言っても俺が一方的に話してただけだが…
彼女は笑いながら相槌をうってくれていた
とうとう話題が尽きた、と思ったときに彼女が話し始めた
れいな「私ね…幼稚園くらいのときにいきなり見えなくなったんだ…」
俺「え?」
れいな「あぁ 目の事だよ?なんかの病気みたいだったけど難しい名前でさ…」
「幼稚園の頃はまだよかったな、みんな助けてくれたし優しかったから」
「小学校に入ってからだよ…みんなと同じ学校行きたくて
 障がい者用の学校じゃなくて普通の学校行ったんだ」
「でもそれからイジメられちゃって…」
「そのときから毎日が地獄でさ…階段から落とされそうになった事もあったし
 ボールとか消しゴムとか顔に投げられたりして…そんなのが毎日だよ?」
「学校なんて行きたくなくなったよ…」
彼女の話を聞いて俺はなにも言えなかった
「それから学校いかなくなっちゃって…人と話せなくなっちゃったんだよね…」
「しょうがなく障がい者用の学校行ったよ」
「卒業してからは大変だったな」
「高校行くお金なんてなかったから働こうと思っても働くところなんてないんだよね」
>>親は?
父親はいない、母親はいるが迷惑かけるのが嫌で一人暮らししていたらしい
「知り合いが経営してる焼き鳥屋で泣いて頼んでバイトさせてもらったよ…」
「でもいくら働いてもすぐミスしちゃったりとかで、お店の足引っ張ってばっかりでさ…」
「嫌になっちなうよ、目が見えなかったら生きてちゃダメなの?働いちゃダメなの?」
俺はボロボロ泣いていた
「働けないとなにも出来ないからさ毎日必タヒに仕事探して…」
「でもぜんぜんみつからなくて…ゴメンね…君に言ってもしょうがないのに…」
俺「いや…」
れいな「ほんとにゴメンね…今日はありがとう」
俺「こっちも…本当何も知らないのに…ごめんなさい…」
れいな「いいんだって!ほんとゴメンね、また会おうね!ケータイ番号教えてよ!」
俺「あぁ…はい…」
彼女の話がすごすぎて、なにも考えられなかった
彼女の家を出たのはまだお昼前だった
今から学校っていう気分でもなかったから家に帰った
ちなみに俺の家は共働きで昼間は家に誰もいない
次の日は学校に行ったが授業中もぼーとしていた
少しでも彼女の力になりたくて電話をずっと待っていた
初めて会った日から4日後、彼女から電話があった
内容は買い物に付き合って欲しいということだった
なんか普通の理由だったが彼女の力になれると思って嬉しかった
買い物の日は日曜日
部活の練習があったがそんなもんに行ってる暇はない、もちろん休んだ
買い物当日、駅前で待ち合わせ
待ち合わせ時間の30分前に着いてしまった
早すぎたかな?と思っていたら既に彼女はいた
俺「来るの早くないですか?」
れいな「居るならいるって言ってよ」
「来るのに時間かかるかなと思ったら以外と早く着いちゃってさ」
俺「まぁいいっすけど…で、買い物ってなに買うんですか?」
れいな「服が欲しいのオシャレとか一回でいいからしてみたいんだ!」
「だから似合ってるかどうか見てよ!」
俺「わかりました 早く行きましょうか!」
れいな「はーい!」
この日の彼女はあった日に比べてかなり元気だった、その事に俺も元気になった
最初は俺が彼女に似合いそうな服を選んでいたが
途中から彼女も自分の希望を言うようになった、それが嬉しかった
結果ブーツに白いダウンジャケット薄い花柄のスカートを買った
最初は俺が払うと言ったが所詮は中3
払えるはずもなく結局彼女が払ってくれた
もともとスタイルが悪い訳ではないので、服をかえただけでイメージがかなり変わった
髪はボサボサだったりはするけど、すごく綺麗だった
その日はそのあと昼飯を食べてから町をウロウロしていた
彼女にとっては知らない町を歩くことになったから不安だったのかもしれない
次の日、俺は女友達から髪の手入れのやり方と化粧の仕方を教えてくれと頼んだ
いきなりだったので驚かれた、まぁそりゃそうだろうな
でも無理に頼んだら教えてくれた
俺は学校の帰りに貯金をすべておろした
そして化粧品とリンスを買いにデパートに行った
男一人で化粧品売り場に居たのはキモかったと思うが、そんなことどうでもよかった
そしてその週の日曜日、俺は彼女の家に行った
残念ながら家にはだれもいなかったみたいだ
俺はドアに化粧品とリンスを入れた袋をかけて帰った
その日の夜に彼女から電話がきた
れいな「聞いてよ!仕事見つかったんだ!」
嬉しかった 自分のことのように喜んだ
でも俺はドアにかけた物を気づいてほしかった
俺「ねーねードアになんかかかってなかった?」
れいな「ドア?なかったと思うけど…ちょとまってね」
れいな「ないよ?なんかかけてくれたの?」
俺「いや…なんでもないよ…」
れいな「今度の休みの日にさ!パーティーやろうよ!二人だけだけどさ!」
俺「いいね!やろうやろう!」
どうやら誰かに盗まれてしまったようだった
あとでアパートの大家さんとかに聞いてみたがなかった
俺はショックだった彼女に喜んでほしかったのに
もっと綺麗になってほしかったのに貯金も使い果たした
でもそんな事はもういい、しょうがないと割り切った
そんな事より仕事があったのだからパーティーが楽しみだった
就職パーティー当日
化粧品で貯金を使い果たしてしまいプレゼントを買う事もできなかった
友達に金がかからなくて嬉しいプレゼントとかを聞いたら
「花とかなら安くていいんじゃない?」と言われて彼女の家に行く前に買って行った
でも花なんて買った事もなかったから選び方などわからずにお店の人に
俺「女性の方にあげるので綺麗な花お願いします」と言うと
店員「お花あげるなんてカッコイイね」と言われた
所持金が600円しかなかったが花の値段は750円になってしまった
花束にしてくれてたので今更断れないので
俺「あの…お金足りないんで…今度来たときに払ってもいいですかね…?」
店員「しょうがないね…少しオマケでいいよ」と言って600円にしてくれた
こういう優しい人もいるんだなと思い花を持って彼女の家へ
彼女から電話がくる
れいな「まだこないの?せっかくピザ取ったのに冷めちゃうよ?」
俺「もうすぐ家の前だよ」
れいな「早くきてね」
俺は走って彼女の家に向かう
アパートのドアの前
俺「来たぞー!鍵開けてー!」
れいな「…」
俺「あれ?おーい!」
ガタンッ
俺「ん?どしたの⁉いるなら返事してよ!」
ガタガタッガタガタッ
俺はよくわからずに大家さんの部屋へ向かう
俺「大家さん!れいな呼んでるんですけど出てこなくて!
  でも部屋からはなんか音がして!鍵開けてください!」
大家さんは鍵を貸してくれた、そのときアパートの前に救急車が止まった
とりあえず鍵を開けて部屋にはいる、そのとき目の前にはれいなが倒れていた
俺「れいな!大丈夫か!?」
れいな「…」
そのとき救急隊員が2人入ってきた
なんで救急隊員が来たのかなんでれいなが倒れているのか
意味がわからない事が立て続けにおきて混乱した
俺は何もできずにただ立っていただけだった
救急隊員の人に「君!この人の知り合いなの?」
俺「はぁ…まぁ」
隊員「ならちょっと来てくれないかな、意識が戻った時に知り合いがいた方が安心するんだ」
俺「わかりました…」
俺は救急車に乗った
彼女はベット?に横たわり、いろいろな器具をつけられていた
病院に着いた、俺は座って待っていただけ
医者「君がれいなさんと一緒に来た方かな?」
俺「はい…」
医者「別に心配する事はないよ、ただの栄養失調だから」
俺「そうなんですか?!」
医者「あぁ しばらく休めば大丈夫だよ」
医者の話によると、れいなは一週間前から
ほとんど食べ物を食べていなかったらしく
そのせいで栄養失調になっただけという事だった
なんでれいなの部屋に救急車が来たのかは
れいなが一人暮らしをしたいと言った時に
母親との約束で家にナースコールみたいな物を置くという約束をしていたらしい
それはボタンを押すだけで登録している番号と病院に連絡できて
救急車を呼べるという便利なものだった
ガタガタいっていたのは机の上のそのボタンを押すときの音だったらしい
とりあえずその日は家に帰った
いくら起きるのを待っても彼女は起きなかったし医者にも帰れと言われたから
家に帰り 自分の部屋のベットに倒れこんだ安心と疲れがドッと出た
次の日、俺は学校を休んだというかサボった
朝起きたら既に遅刻の時間帯、行く気なんて無くなった
そして彼女に会いにいこうと思った
病室に着いた、彼女はまだ寝ていた
彼女の隣には彼女の母親らしき人がいた
俺「あ…ども」
母親「あ…こんにちは…あの、れいなの知り合いの方ってあなたですか?」
俺「まぁたぶん自分ですね」
母親「一緒に救急車にも乗っていただいたみたいで…ほんとにご迷惑おかけしました…」
何度も何度もお辞儀された
そのあと俺がいたら邪魔かな…と思い
俺「あの…もしよかったられいなさん起きたら連絡くださいって伝えてもらえませんか?」
母親「わかりました、ちゃんと伝えておきますね」
俺「ありがとうございます」といって病室を出た
その日も次の日も連絡は来なかった
俺は迷惑だと思い病室にはいかなかった
電話がいつかかって来てもいいように病院の待合室にいたのに
入院して3日目、俺に電話が来た
れいな「もしもし…」
俺「もしもし!大丈夫か?」
れいな「大丈夫だよ…ちょっと疲れてただけ」
俺「今から部屋いくからな!」
れいな「え?今から?」
俺は電話を切って病室に向かった
俺「ほんとに大丈夫なのかよ…」
れいな「え?もういるの?病院のなかいたんだ」
俺「暇なときさえあればいつも待合室にいたよ」
れいな「え?ずっといたの?ゴメンね…ほんと」
俺「いや…さすがに泊まったりはしてないけど…まぁよかった」
後で聞いた話だが、れいなは二日目の夜に一度起きたらしい
そのときはまだ母親がいて俺の事を聞いてきたみたいだ
れいなは今まであったことをすべて話したらしい
初めて俺が母親にあったときは俺は怪しまれていたらしい
目が見えないのをいいことに騙したりしている事が
心配だったみたいな彼女母親は安心したようで
母親「もう帰らなきゃいけないから連絡は明日しなさい」
  「私がいないときはあの人に頼りなさいね…」
と言って母親は帰ったようだ
れいな「ほんとビックリだよ、いきなり体に力はいんなくなっちゃって」
俺「ビックリしたのは俺の方だよ…でも本当よかった…」
れいな「あはは(笑)ありがと」
俺「笑い事じゃないってw」
このときは本当にれいなが彼女だったらいいのになーと思っていた
その日はいつもみたいにくだらない話をした
俺は彼女を笑わせるために身の回りで起きた友達とかの面白い話を彼女にした
彼女は笑ってくれた俺はそれが嬉しかった
その日から2日後、彼女は無事に退院
彼女と一緒に彼女の家に帰る
彼女の家に入った、荒れた机の上とっくに冷めたピザがあった
玄関には俺が持って行った花束、踏まれてぺったんこになっていた
俺は彼女にばれないように泣いていた
声を出すと涙声で彼女にバレると思ってしばらく黙っていると
れいな「あれ?いるよね?」と言われた
それが可愛くってしばらく黙っていた
れいな「いるでしょ?返事してよー!」
俺「…」
彼女「返事しないと叩くよ!」白い棒を持つ
俺「いるよ!だらか叩かないでー」
れいな「最初からそうすればいいんだよ(笑)」
このときは、ずっと今のままでいたいと思っていた
冷めたピザをあっためて2人で食べた
あまり美味しくなかったと思うが、すごく美味しく感じた
れいな「そういえば学校は?」
俺「あぁ、別にどうでもいいよ」
れいな「ダーメ!勉強はちゃんとしないと」
俺「えー」
れいな「えーじゃない!明日からちゃんといきなよ!」
俺「でも明日、日曜日だよ?」
れいな「え?ほんと?曜日感覚なくなってたな」
俺「そういえば仕事決まったのってどうなったの?なんの仕事?」
れいな「えーとね…明日一日付き合ってくれたらいいよ!」
俺「えー」
れいな「えーじゃない!これは命令だ!」
俺「別にいいけど どこ行くの?」
れいな「明日おしえるよ!お楽しみにー」
俺「今教えてよー」
れいな「だめ!じゃあ明日ね!」
そういって家を追い出された
ちなみにさっきの時間はなんの花あげたのか探してた
花言葉はまだ調べてないがたぶんデージーという花だと思う
彼女と会う日、前と同じように駅前でまちあわせ
俺は30分前に行った彼女はまだ来ていない
しばらくケータイをいじって時間を潰す
待ち合わせ時間を過ぎる彼女はまだ来ない
彼女に電話する、出ない、とりあえず待ってみる
待ち合わせ時間を過ぎる
彼女はまだ来ない、彼女に電話する、出ない
とりあえず待ってみる
一時間過ぎる
彼女に電話する出ない
彼女の家に向かう
俺「れいな!」
ドアの鍵が開いている、俺は部屋に入った
その瞬間 パーン
紙ふぶきが俺の前で落ちていくクラッカーだ
れいな「遅いよー!なんでもっと早く来ないの?」
俺「へ?」
れいな「この前のパーティーやり直すの!私就職したんだよ?」
俺「でも駅前でまちあわせじゃなかったの?」
れいな「あー…サプライズみたいな風にやりたかったんだけどねー…」
俺「驚かさないでくれよ…」
れいな「サプライズなんだから驚かなきゃだめでしょ!」
俺「まぁよかった…」
彼女が就職したのは会社の事務というかクレーマーの対処をする仕事だった
れいなは「電話なら出来るから大丈夫」と言っているが本当に出来るのか心配だった
俺「じゃ改めて!就職おめでとー!」
れいな「ありがとー!」
れいな「いつも買った食べ物だったから、なんと今回は私が作ります!」
俺「ぇえ?大丈夫なの?」
れいな「まぁ作るといっても鍋だけどね」
俺「なら手伝うよ」
れいな「大丈夫!野菜とか切ったりするのはやってもらったから!」
俺「誰に?」
れいな「ないしょ」
俺「教えてよー」
れいな「だめ!はやく火つけて!」
俺「わかったよ…」
コンロに火をつけて鍋をおく
野菜は言われたとうり切られていた
水を入れてしばらく鍋は出来た
れいな「熱いよね?よそってよ」
俺「まだ熱いからちょっと冷ましてから食べなよ?」
れいな「わかった」
その日は鍋を食べたらすぐ帰った
れいなが母親を家に呼んだと行ったから俺は邪魔かなと思い帰った
家に帰ってもやる事がない
ずっとケータイの前で連絡が来ないか待つ
また2人で遊ぶ予定をたてたくて、れいなが連絡をくれると思っていて
その日に連絡はなかった、次の日もその次の日も連絡はなかった
4日後
れいなのケータイからだ
俺「もしもし?」
?「俺君…だよね?」
俺「はい?そうですけど…それれいなのケータイですよね?」
?「あぁれいなの母です、一度病室で会った」
俺「あぁどうしました?」
母親「ほんとにすみません…」
俺は何がなんだかわからない
母親「ほんとにすみません…」
謝り続けるれいな母
俺「あの…何かあったんですか?」
母親「わたしの不注意で…」
俺「え?」
母親「れいなが…」
俺「れいなさんに何かあったんですか⁉」
母親「ほんとにすみません…」
俺「何があったんですか?」
母親「事故で…私が一緒にいたのに…」
俺「え…」
わからない状況がわからない
なぜ?なんでだ?頭の中が真っ白になった
何もできない自分は無力だった、ただ突っ立ってるだけ
母親「この前の病院に…いるので…よかったらきてあげてください…」
電話が切れる
これは夢だ、そう思った
だがケータイの着信履歴にれいなの文字、夢じゃない
何をすればいい病院に行く?
行けなかった行ったらどうなるだろうか
どうせ俺は何もできない
れいな母は事故にあったと言っただけだ
別にれいながタヒんだなんて言った訳じゃない
そもそも俺に連絡をくれるなんておかしい
普通は身内からだろ
俺は病院に向かった何もできなくてもよかった
ただれいなに会いたくて会えればそれでよかった
ただ走っていた病院は結構遠い電車で3駅
今は夜中、電車はないタクシーに乗ろう金がなかった走るしかなかった
病院に着いたのは朝、3時間もかかった
疲れなんてなかったなぜかはわからない
彼女の病室を窓口?で聞いた部屋は311号室
中には一つのベット部屋の前には名前があった
だがれいなはいない
看護師に聞く「わからない」と言われた
待合室でれいなのケータイに電話をかけよう、そう思った
待合室に行くとれいな母がいた
俺「れいなさんはどこに?」
母親「来てくださったんですね…今は」
母親「もう…ダメなんです…」
俺「ダメ?どういう事ですか?事故ってなんですか?」
母親「ひき逃げで…私もどうしていいのか…」
俺「ひき逃げ…?」
彼女は即タヒだったらしい
ひき逃げで飛ばされた後にガードレールか何かに頭をぶつけて
ひき逃げした方はあっさり捕まった、そのあと自分でK察行ったらしい
彼女の母親も自分の不注意だと言って深く責めなかったみたいだ
俺はその日れいなに会う事さえ出来なかった
れいなの葬式は身内だけで小さくやり
俺がれいなに会えたときは既に火葬を終えたあとだった
俺はれいなの事を絶対忘れないと思ったはずだった
だけど実際スレ書き始めてから思い出していった事も多かった
忘れないと思うとか、ドラマや漫画にに影響されすぎだなと思ったが
それくらいしかできる事がないと思ったから